花粉症

花粉症とは

花粉症花粉症は、アレルギー性鼻炎の一種です。植物の花粉がアレルゲン(抗原:アレルギー症状を引き起こす原因物質)となって、目のかゆみ・異物感・充血、涙、立て続けのくしゃみ、鼻みず、鼻づまり、などの症状が現れる疾患です。症状がひどくなると、咳、喉や皮膚のかゆみ、頭痛、倦怠感、微熱、不眠、下痢、体や顔のほてり、イライラ感も見られるようになります。

花粉による原因物質については、スギやヒノキがよく知られていますが、シラカンバ、ハンノキ、カモガヤ、イネ、ブタクサ、ヨモギなどが原因になることもあります。主に花粉の飛ぶ時期に症状が限定されることから季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれています。

花粉症の検査と診断

花粉症はアレルギー性疾患です。一般的に多いのはスギやヒノキですが、他の植物の花粉がアレルゲンになっていることもあります。複数の植物の花粉にアレルギーを持っていることや、春先以外の季節に花粉が飛散する植物のアレルギーがある場合もあります。診断には血液検査があり、幅広い植物へのアレルギーを調べることができます。

血液検査

血中のIgEの総量を調べる血清総IgE定量検査、花粉に反応する特定のIgEを調べる血清特異的IgE抗体検査があります。アレルゲンになっている植物の特定も可能です。

1度の採血で36種類のアレルギーを調べられるViewアレルギー36検査では、スギ、ヒノキ、ハンノキ、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギ、オオアワガエリの花粉アレルギーの有無を調べることができ、他にダニやハウスダスト、犬猫、カビ、食品などの主要なアレルゲンを調べられます。

他にも花粉アレルギーを起こす可能性がある植物には、マツ、カエデ、ブナ、ビャクシン、コナラ、ニレ、オリーブ、クルミ、ヤナギ、アカシア、クワ、アシ、コムギ、フランスギク、タンポポ、ヘラオオバコ、シロザ、アキノキリンソウなどがあります。

内科で花粉症検査や治療を受けるメリット

花粉症はアレルギー性疾患であり、症状は鼻だけでなく目や気管支などにも現れますし、集中力の欠如や倦怠感、睡眠障害などが現れることもよくあります。内科は総合的な診療が得意ですし、かかりつけであればこれまでの病歴なども把握しています。また既往症がある場合、その治療とうまく連携させた治療が可能ですから相談しやすいというメリットがあります。
ただし、鼻の症状が強い場合、目の症状が強い場合には、それぞれ耳鼻咽喉科や眼科で専門的な治療を受けることをおすすめしています。状況に応じて連携して治療を受けられるよう、当院では多くの高度医療機関とも連携しながら診療を行っていますので、お悩みがありましたら気軽にご相談ください。

花粉飛散シーズン前の症状が出る前にいらしてください

花粉症の治療は飛散シーズンの2週間ほど前から治療をスタートさせると、比較的軽い症状で飛散シーズンを乗り切ることができるとされています。もちろん症状が現れてからいらした場合も、即効性のある治療を行うことで症状を抑えていきますが、できれば早めにご相談にいらしてください。

花粉症と風邪の見分け方

花粉症 風邪
症状の現れる期間 飛散する時期は症状が続きます 数日~1週間程度で症状が治まります
鼻水 水のようにサラサラして透明です 粘度があり、白や黄色っぽいこともあります
発熱 あまり発熱することはなく、あっても微熱程度です 39℃以上の高熱を出すこともあります
ほとんどは違和感程度です 強い腫れや痛みを伴うことが多くなっています
頭痛 軽い頭痛を伴うことがあります 強い頭痛を伴うことがあります
咳や痰 伴うこともあるという程度です 伴うことが多くなっています

花粉症と風邪は似た症状が多く、見分けることが難しい病気ですが、サラサラの鼻水が長い期間続く際には花粉症が強く疑われます。最初に症状が出た時には特に見分けるのが難しいので、もしかしたらと思ったら幅広い病気の初期診療を得意とする内科にご相談ください。

治療について

治療について花粉症と診断されたら症状を和らげるための対症療法を行います。くしゃみ、鼻水、鼻づまりでは、抗ヒスタミン薬を用います。鼻づまりの症状が強ければ、内服薬や局所ステロイドの点鼻薬も併用します。また目にかゆみがある場合は、点眼薬を使用します。

なお花粉症は、花粉が飛び始める前から治療を行うことが認められています。その方法とは、飛び始める2週間ほど前(スギであれば1月くらいから)より抗アレルギー薬を服用するというもので、免疫応答によるヒスタミンの放出が抑えられ、症状の発症を遅らせることができるようになります。これにより、症状が出たとしても軽微で済むようになるといった効果が期待できます。

花粉症の治療の中心となる薬には眠気が伴うことがあります。気になる方は漢方薬も手段の一つとなります。

予防対策について

花粉症は一度発症してしまうと花粉の量に関わらず毎年起きるようになるので、先に述べた早期治療のほかにも、花粉からできるだけ遠ざける対策も必要です。

具体的には、外出時は髪の毛や肌、気管などに花粉が付かないようにゴーグル、マスク、帽子などを着用するようにし、帰宅時は体に付着した花粉をよく払ってから家の中に入り、うがいをします。また、家の中では掃除機をこまめにかけるなどして、花粉を蓄積させないようにします。また、花粉やハウスダストを吸い込んでくれる空気清浄機の使用や洗濯物に花粉が付かないように部屋干しするのも一つの手です。

このほか、食生活やライフスタイルを見直すことも大切です。例えば、栄養バランスがとれた食事を心がける、ストレスを溜めないために休養や睡眠を十分にとるといったことです。このような健康づくりは、健全な体や心を育むので、これもひとつの予防対策と言えます。

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